建築の豆知識 ~ 八ヶ岳周辺の建物・美術館… ~
今回の『建築の豆知識』は、長野県・山梨県にまたがる八ヶ岳周辺の建築をご紹介します。
※こちらの記事は2026年7月に社員が訪れた際のレポートをもとに掲載しております。

八ヶ岳というと、豊かな自然や避暑地のイメージがありますが、実は個性的な建築や美術館が点在する、建築好きにも魅力的なエリアです。
今回訪れたのは、清春芸術村、中村キース・ヘリング美術館、片倉館、八ヶ岳美術館など。
それぞれまったく異なる建築の魅力がありました。
建築そのものを楽しめる「清春芸術村」
山梨県北杜市の清春芸術村には、安藤忠雄氏、谷口吉生氏、藤森照信氏など、著名な建築家が手掛けた建物が点在しています。
中でも印象的なのが、安藤忠雄氏設計の「光の美術館」。
自然光だけで作品を鑑賞する空間で、時間や天候によって光の入り方や建物の表情が変わります。
藤森照信氏設計の「茶室 徹」など、自然の中だからこそ際立つユニークな建築も見どころです。
写真にあるように、一つの敷地でこれだけ異なる建築を見比べられるのも清春芸術村の面白さでした。
アートと建築が一体になった美術館
同じ北杜市にある「中村キース・ヘリング美術館」では、キース・ヘリングの作品とともに、作品を見せるためにつくられた独特な空間も楽しむことができます。
美術館を訪れると、作品だけでなく、建築・内装・照明・サインがどのように組み合わされて空間をつくっているのかにも目が向きます。
私たちの仕事にも通じるところがあり、実際の空間を体験することで気づくこともたくさんあります。

今も使われ続ける歴史的建築「片倉館」
長野県諏訪市では、国指定重要文化財の「片倉館」へ。
大正から昭和初期に建てられた建物で、大理石造りの浴槽やステンドグラス、彫刻など、現在の温浴施設とはひと味違う意匠を見ることができます。
歴史的な建物でありながら、現在も温泉施設として実際に利用できるのも魅力のひとつ。
名物の「千人風呂」にも入ってきました。
古い建築を保存するだけではなく、使いながら次の時代へ残していく。
そんな建築のあり方についても考えさせられる場所でした。
村野藤吾が手掛けた「八ヶ岳美術館」
最後は、長野県原村の八ヶ岳美術館。
設計は建築家・村野藤吾氏です。
外観で目を引くのは、連続するドーム型の屋根。
そして館内では、写真にもある特徴的な天井が広がります。
訪問時には「没後40年建築展 村野藤吾と八ヶ岳美術館」も開催されており、作品を見るだけでなく、美術館そのものを一つの建築作品として楽しむことができました。
旅先で見つける、建築のヒント
今回巡った建物は、建てられた時代も、設計者も、使われている素材もさまざまです。
それでも共通して感じたのは、建築は建物だけで完成するものではないということ。
自然との関係、光の入り方、内装、照明、展示、そして人を案内するサインまで、それぞれが組み合わさって一つの「空間」になります。
普段、建築・内装・サインに携わっているからこそ、旅先でもそんな部分についつい目が向いてしまいます。
八ヶ岳周辺は、豊かな自然とともに名建築やアートを楽しめる地域です。
夏の避暑地としてはもちろん、**「建築を巡る旅」**の目的地として訪れてみるのもおすすめです。







